今回の車両はこちら。
JR東海 381系「パノラマしなの」(KATO製)
名古屋(一部大阪)~長野を中央西線を経由して結ぶ特急「しなの」。
中央西線の木曽の山中はカーブが多く、どうしても速度を出すことが出来ない路線…
そんな線形の悩みを改称すべく投入されたのがこの381系電車。
「振り子電車」と呼ばれる、カーブを通過する際にカーブに合わせて車体を傾ける機構を搭載する事で速度を落とすこと無く通過できる画期的な車両を投入し、名古屋~長野間の所要時間の短縮に貢献した車両でした。
その振り子機構故に、不自然な揺れが一部乗客の乗り物酔いを誘発するという副作用もあったりしたものですが…
381系はJR東海では特急「しなの」に、JR西日本では特急「くろしお」「やくも」に投入。
JR東海・西日本それぞれでグリーン車にはパノラマタイプに改造された車両が登場しました。
今回の車両はJR東海タイプのパノラマグリーン車が連結された「パノラマしなの」。
6両編成の「パノラマしなの」。
以前のしなの号は9両編成が基本でしたが、本数増発をしたダイヤ改正を機に短編成化をしたのだとかで、6両編成や増結4両編成の381系が組まれたのだそうで。
381系はカーブを高速で通過するための工夫が詰め込まれた振り子電車と言うのが特徴。
と言う事で、一般的な特急車両のみならず、鉄道車両によく見られるアレが見当たらない。
屋根上がビックリするぐらいシンプルで、先頭車の運転台以外はちょろっと見えるアンテナ、そしてどーんと目立つパンタグラフぐらい。
クーラーやらベンチレーターやらが全くないツルッとした屋根上。
カーブを高速で通過するために重心を低く設計した結果、屋根上に配置するのが通例の空調装置なども床下に配置した結果なのだそう。
そう言われて各車両床下を見ると、全車両床下機器がギッシリくっついていますよね。
特徴的な先頭形状のパノラマグリーン車。
グリーン車を改造して前面・側面窓を拡大、前面展望を楽しめる形状の先頭となりました。
前面展望は楽しめそうですが、なんともスタイリッシュとは言い難いデザインに見えるのは個人的感想。
JR東海の381系の後継車両、383系のパノラマグリーン車と並べてみました。
やっぱり新しい車両の方がシュッとしたスマートなデザインに見えますかね。
こちらは381系同士、JR西日本のパノラマグリーン車と並べてみました。
こちらは従来形状の先頭車。しなのの先頭車は貫通形状となっていました(一部除く)。
KATOの車両はヘッドマークも回転交換式で、予めセットされた4種のヘッドマークを車体のネジで変更することが出来ます。
ヘッドマーク周りやライト周りなどもよく出来ています。
車端部・連結部辺り。
号車札や愛称(特急)サボ、JRマークは印刷済み。
側面の行先方向幕は添付のシールも付いていますが、あえて自作で名古屋行を設定しました。
Excelを使ってこんな感じで作成しましたよ。
383系と381系の通常型先頭車を並べて。
こちらは381系のJR西日本車とJR東海車の並び。
JR西日本車はTOMIX製車両です。
JR東海では完全引退した381系。
JR西日本でもくろしおからは撤退。
その後、まさかの北近畿・こうのとりなどでの運用を一時期経てやはり撤退。
残すはやくものみとなっていますが、そちらもそろそろゴールが見えてきた様子。
完全引退が見えてきた381系ですが、模型の世界ではまだまだ現役。
美しくダイナミックにカーブを走り抜ける姿が楽しめそうです。
と言う事で、今回の車両。
JR東海 381系「パノラマしなの」(KATO製)
でした。